[米を炊く 013] うめさんの話

暮らしの中で淡々と繰り返している
「米を炊く」ということ。


私にとっては、当たり前のように
そこにある行為だけれど、
みんな、どんな風に、どんな時に、
米を炊いているのだろう。


そして、その周りにはどんな日々が
続いているのだろう。

身近な人たちに、
それぞれの「米を炊く」と、
その周りにある日々のことを聞きました。


今日は、
うめさんから聞いたお話です。


うめさん
新潟県出身、栃木県在住。平日は医療事務として勤務。夫、娘、息子との4人暮らし。同僚もご近所さんも優しい人が揃っていて「人に恵まれているな」と思っている。マイホームの2階にトイレをつくるか書斎をつくるか迷った末に書斎をつくったそうです。書斎が似合う雰囲気の人。


うめさんのお米の炊き方
1. お米を研ぐ。
2. 冷蔵庫で冷やした水を炊飯ジャーの目盛りぴったりに入れて30分浸水する。
3. 炊飯器の早炊きモードで炊く。



 丁寧にザルで研いでいる方もいると思うんですけど、私は炊飯器の内釜に米を入れてその中でシャカシャカと研いじゃう感じです。水は水道水です。ペットボトルに入れて冷蔵庫で冷やしています。冷えた水で炊く方が美味しい気がして。冷やした水をジャーっと目盛りぴったりまで入れてそのまま30分浸水します。 私はいつも早炊きにしますね。16時まで働いて子どもを保育園へ迎えに行くんですが、迎えに行く前に家へ寄ってお米を研いでおくこともあります。そうすると、帰ってきたらちょうど浸水が終わっているくらいなので、すぐに炊飯をスタートできるんです。

米は炊いてある。後は頑張れ!

 夜の炊飯は私で朝の炊飯は夫がしています。夫も「炊飯の水は冷たい方が美味しい」と言って、暑い時期は氷を入れて炊いています。朝の6時に炊けるように予約炊飯していますね。以前は朝には米を炊いてなかったんです。夕飯で炊いたお米が余ったら冷凍しておくので、朝はそれをレンジでチンして食べていました。でも、娘が3歳になってから保育園にお昼ご飯用の真っ白いご飯を持っていかなくてはいけなくなって。アルミのカンカン みたいなお弁当箱にご飯を入れて持って行くんです。どうせ冷めちゃうけど、朝炊いたご飯の方が美味しいかなと思って朝晩炊くようになりました。朝は 1合 、夜は 1.5合炊いています。
 いろいろと予定通りに進まないこともあるんですけど、米だけでも炊いてあればあとはどうにかなるなと思っています。炒め物を一つすれば食事の準備は終わるという状況が、自分の中で 勇気になるというか。米を研いだり浸水したりしてくれた過去の自分が、今の自分をサポートしてくれる感じがします。「米は炊いてある。後は頑張れ!」みたいな。米は先手必勝。とりあえず炊いておくのが大事ですね。



まさか夫が後継者に

 うちの母が、よくつくってくれる料理のレシピを私ではなくて夫に教えてるんですよ。それぞれの家でしか食べられない『家庭の味』は、つくってくれる人がいなくなったら途絶えてしまうから聞けるうちに聞いておかないとなと思っていたんですけど、まさか夫が継承者になってくれるとは。実家で出ていた切り干し大根のサラダを夫がつくれるようになって、土日にたくさん作り置きしてくれます。一緒に私の実家に帰ったときに食卓に並んでいて、夫自身が「つくりたい」と思ったから母に聞いてくれたんだろうけど、それがすごくありがたいです。いつまでも『娘』をさせて貰っているというか。母が私ではなく夫にレシピを教えているというのも母心なんですかね。

痒いところに手が届く

 2.5畳くらいの書斎が私にとって超癒し空間です 。夫の書斎なんですけど、私も侵入して朝からパソコン作業をカチャカチャとやっています。今はとにかくママ業を頑張っている感じで、子どもが起きている時間は本当に子どもにかかりきりなので自分の時間を持てるとしたら早朝なんです。5時から5時半くらいに起きて、読んだ本の内容をまとめたり図解してみたりいろいろな資料をつくるのが癒やし。出来た資料は遠方に住んでいる趣味の合う友人にシェアしています。友人からはまた別の解釈が返ってくることもあって、楽しさが倍増します。一人で見たり読んだりするのもいいけど、「そうだよね」と言ってくれる人がいると幸せだなと思えますよね。共感だけではなく「そこ!そこ!」「それ!それ!」と、痒いところに手が届くような考えも示してくれるので尊敬していますし、友人の考え方自体を「推せる」と思います。

つながる米屋コメタク

「私たちの豊かさとは何か」という問いに対して、 「米を炊くこと」という仮説を立てて、 米を炊いています。 暮らしの中に「好き」と「隙」を増やしていきたいです。

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